海と日本プロジェクトは、海への関心や好奇心を喚起し、海の問題解決に向けたアクションの輪を広げることを目的に、日本財団などの旗振りのもと行われているプロジェクトです。
そんな海と日本プロジェクトの創設にかかわった日本財団の常務理事・海野光行(うんの・みつゆき)さんがこのほど、鹿児島を訪れました。
(聞き手:海と日本プロジェクトin鹿児島 推進リーダー 柴さとみ)
ー2016年に立ち上がった海と日本プロジェクト。どんな思いで立ち上げたんでしょうか?
日本財団 常務理事 海野光行さん「残念ながら日本人の海離れが進んでいます。これが悪化していくと、この先海に関わる人材がどんどん減少してしまうという危機感から、とにかく子どもの世代から海のことをしっかり理解してもらおうということで、子どもを海に寄せる活動として、海と日本プロジェクトが始まりました」
海と日本プロジェクトでは海に親しんでもらおうと、毎年全国で様々なイベントが企画され、この7年で累計1000万人の子どもたちが参加しています。
また、海洋ごみ問題も大きなテーマのひとつです。
海野光行さん「日本財団でも研究者と一緒に、人体への影響や、マイクロプラスチックがどこでどうなっていくのか、研究をすすめているところです。知らないことが多すぎることが一番の問題なので、まずはこれを明らかにしようと」
また、鹿児島から全国に広がりを見せている海洋ごみを入れる専用の箱「拾い箱」については。
海野光行さん「与論島から始まった取り組みで、今は12の都道府県で、50以上の拾い箱が設置され始めています。」「気軽にごみを捨てられることは、(海でのごみ拾い活動への)入口ですよね。今までごみ拾いをしていなかった人たちも、活動に参加できるような機会を増やしていけたら」
私たちの身近にある海。
これからも海の現状を伝え、海を未来へつないでいくために、活動は続きます。
海野光行さん「『海ごころ』を子どもや大人の頭にかたすみに、どうやって残すことができるか。(海プロが)7年目を迎えて、もう1度私たちもしっかり研究をして、新しいプロジェクトの作り方をしていけたら」