「どんな人でも笑顔になれる海岸、楽しめる海岸にしたい」
鹿児島の自然環境を調査、保護している『くすの木自然館』の代表理事・浜本漠さん。
浜本さんは姶良市にある重富海岸を誰もが一緒に楽しめるビーチ『ユニバーサルビーチ』にするための活動を去年9月から行っています。
くすの木自然館・代表理事兼専門研究員 浜本麦さん
「最初、(兵庫県の)須磨でユニバーサルビーチを運営している方と繋がりができた」「須磨の方の思い、ユニバーサルビーチをする理由に共感した。重富海岸でもやりたいなっていうのが始まり」
ちょうどそのころ、義足の娘さんがいる家族から
「家族で泳いでみたいが、今の海岸では整備が整っていないから泳げない」と相談を受けたそうです。
くすの木自然館・代表理事兼専門研究員 浜本麦さん
「(相談を受けて)確かに何もできないと思った」「着替えること、シャワーを浴びることもできない。砂浜で車いすは足をとられ、抱いてしか海に入れない。難しいと感じた」
相談を受けた浜本さんはプロジェクトを立ち上げ、須磨のチームのサポートを受けながらユニバーサルビーチ体験会を開催しました。
その中で参加者のある言葉にやりがいを感じたそうです。
くすの木自然館・代表理事兼専門研究員 浜本麦さん
「初めて海に入った女の子が”しょっぱい”と言った。8歳になるまで海が塩辛いことを体験しなかった」
「我慢してきた人が体験できる。それがユニバーサルビーチの良さ」
海に触れ合える機会をより多くの人に届けたい、プロジェクトの継続を決めた浜本さん。
機材やサポーターを集め、今年の8・9月に4回の体験会を開きました。
体験会には計8組が参加。25年ぶりに海で遊んだという人や初めて海に入るという人もいました。
参加者
「サポートがしっかりしていて、安心して楽しむことが出来た」
「(海に)入ったらすごい気持ちがよかった」
くすの木自然館・代表理事兼専門研究員 浜本麦さん
「誰もが笑顔になれて、楽しめる海岸をここでも広げていきたい」
「楽しい思い出を作った人は、ここの海岸を荒らすことはない。海のことを大事にしてくれる。楽しい体験を通して、海が好きな人を増やしたい」