桜島の港から船に乗り込んだのは、かごしま水族館の職員と一般から募集した子どもたち。
錦江湾に生息するイルカの生態を調べることが目的です。
かごしま水族館では、1999年からイルカの調査を行っています。
これまでにミナミハンドウイルカ、ハンドウイルカ、ハセイルカの3種類のイルカが確認されていて、100頭以上が確認された年もあります。
今年も月に1度は船を出して調べる計画ですが、新型コロナの感染拡大や天候の影響で1度も実施できず、この日が今年初めての調査となりました。
しかも調査に子どもたちが参加するのも初めてで、何とかイルカを見つけたいと、まず目撃情報が多い垂水市「道の駅たるみず」の沿岸に向かいましたが・・・。
かごしま水族館 柏木伸幸さん
「イルカみてないですか?みてない、ありがとうございます」
かごしま水族館 柏木伸幸さん
「大きな海の中で、小さなイルカを1頭探すのは結構大変」
実は、今回の調査で期待されていたのは3種類のイルカだけではありません。
こちらは、イルカの仲間・スナメリです。
スナメリは、口先が丸く、一般的なイルカのような大きな背びれがないのが特徴で、錦江湾では去年の暮れに目撃情報が相次ぎました。
県内では南さつま市など、東シナ海に面した地域では確認されていますが、錦江湾で公式に確認された例はまだありません。
貴重な発見はなるのか?
2か所目の垂水市・早咲大橋付近に移動して調査を始めます。
双眼鏡を握る手にも力が入ります。
しかし、この日はイルカもスナメリも、姿を確認できませんでした。
かごしま水族館 柏木伸幸さん
「きょうは残念ながらいないかもしれないね」
参加した子ども
「すごく楽しかった。また参加してみたい、イルカを見に」
相手は自然の生き物。
見られなかったということも立派な調査結果だと、柏木さんは話します。
かごしま水族館 柏木伸幸さん
「続けることが大事なのでこれからも調査を続けて、錦江湾のイルカのことをもっと知ることができたら」
錦江湾のイルカの生態は?
そしてスナメリはまだいるのか?
かごしま水族館は今後も調査を続けることにしています。