8月17日、鹿児島市のいおワールド鹿児島水族館であるイベントが行われました。
開催されたのは、サメの解剖教室。2017年から開催している人気イベントで、県内外から定員を超える応募が寄せられ、抽選で選ばれた中高生16人が参加しました。
参加者
「海洋系の大学に進学しようと思っていて、海や解剖がもともと好きだったので、やってみたいと思って参加しました」
また、サメの研究の第一人者として知られる、北海道大学・仲谷一宏名誉教授もリモートで参加。サメの基礎知識から最新の研究まで分かりやすく講義しました。
講義の後は一人1匹サメが渡され、写真撮影やスケッチなどを通して入念に観察し、分かった情報からサメの種類を特定しました。
参加者
「ツマグロというサメでした。(ヒレの先が)全体的に黒くなっているのが特徴です。」
「アカシュモクザメ。背びれがとがっていなくて、丸みを帯びていることと、腹びれが普通よりも丸くなっていることで判断しました。」
そして、いよいよサメの解剖。ハサミを使って内臓を傷つけないように、慎重にサメのお腹の中を調べていきました。
参加者
「胃が大きくて、触ったらヌメヌメしていました。中に魚が入っていて、こういうの食べてるんだなと分かりました。」
「サメと魚は中の構造が違うことが分かりました。魚には浮き袋があるんですが、サメになかった。」
イベントを通して、サメの生態や体の仕組みを学んだ参加者たち。さまざまな姿形をしたサメから、海の豊かさを感じる1日となりました。
「直接見てさらに解剖するってことはなかなかないので、すごい貴重な経験でした。」
「解剖ってやっぱり1匹の命を使うわけだから、少しでも学べるようにしようと思って色々やったので、命の大切さを感じました。」
鹿児島市水族館公社 展示科 魚類展示係 山田守彦さん
「毎年、子どもたちがすごく興味持って取り組んでくれるので、スタッフも本当にやりがいがあるイベントです。この中から先生(仲谷名誉教授)の後を継ぐような研究者とかが出てくる可能性もあると思うので、このイベントを通して(サメに)興味を持つ入り口になれば、一番いいのかなと思っています。」