あまみエフエムの渡陽子さんに奄美海洋展示館で保護されていたウミガメが、先日、大勢の子供たちに見守られて海に放流された話題をご紹介いただきました。
この日、放流されることになったのは、生まれたばかりの頃に保護された3歳になるアカウミガメです。
奄美海洋展示館職員 有馬ほずみさん
「今回は2016年の8月に大浜海浜公園で砂浜に孵化をしたアカウミガメです。孵化をしたあと、海へ脱出できずに砂の中に残っていた3頭を保護しました。生まれた時の大きさが甲羅の長さが4.5cmぐらいでした。体重が20gほどでした。
2018年の8月に2頭は放流しまして、今回放流する1頭は調子が悪かったので飼育を継続しまして、様子を見ていたのですが、すごく元気になりまして、食欲も旺盛ですので今回放流することになりました。
ちょっと寂しい気持ちもありますが、海でたくましく育って、また、産卵などで奄美に戻ってきてくれることを願っています。」
奄美海洋生物研究会 会長 興克樹さん
「沖の方にどんどん泳いでいって、うま~く海流にのりながらいろんなところへ行きながら、太平洋の向こう側・アメリカとかメキシコの沖までいくと思います。
そこで沢山えさなどを食べて、また大きくなって成長しながらハワイとかを通りながら日本に戻ってくる。
メスだった場合、お母さんになってまた大浜で産卵する可能性が高いですね。30年ぐらいかかっちゃうけどね。
帰ってこれる浜を守っていないとお母さん焦っちゃいますんで、ちゃんと砂浜も守っていくようにしたいですね。
こういう観察会を通してウミガメに関心を持ってもらって、ウミガメのために砂浜がいかに大事かということも、認識してもらったらいいのかなと思っています。」
子供たちも長い間、名残惜しそうに見送っていました。
島の子どもたちや観光客のみなさんが奄美海洋展示館を訪れて、実際に餌を食べてもらったりしながら3年間であんなに大きくなりました。
30年後にもしかしたら戻ってくるかもしれないという話もありましたが、それまで、島自体も大切にしながら文化や自然を守って、いつか産卵をしに帰ってきてほしいなと思いました。