流木で丸木舟を手作りした志布志市の男性が、初航海に臨んだという話題です。
家族や友人らおよそ30人が見守る中、長さおよそ5.5メートル、幅60センチほどの丸木舟で念願の海へ向かって漕ぎ出したのは志布志市の伊知地勇さん(63)です。
去年9月末と10月の台風で志布志湾の海岸には大量の流木が漂着しました。
伊知地さんは、およそ17メートルのスギの木を見つけその年の11月から丸木舟を作り始めました。
父親が漁師だったこともあり、子どものころから海に親しんでいた伊知地さん。
童心に帰ったように気持ちよさそうに漕ぎ続ける伊知地さんを見て、駆けつけた家族や友人も喜んでいました。
(伊知地さんの長女井之上郁美さん)「この年になってもやってる父は、人生をすごく楽しんでいるんだろうなというのが、一番ですかね。きょうが、とてもいい日になったと思います」
(友人)「立派ですよ。遊ぶにはもってこいです」
(伊知地勇さん)「よく走りました。大丈夫でした。うまくいって大変よかったです。満足です」
初航海を終え満足そうな伊知地さんですが、今度は本格的な木製の船を造りたいと次の目標を語りました。
(伊知地さん)「私が先ほど見せたかわいい和船がありましたよ。あれの和船の本物を作ってみたいなと、夢です」