肝付町内之浦。定置網漁をしている昌徳丸です。
船長の柳谷卓也さんは漁師歴20年。週に6日海に出る毎日ですが、海の環境の変化を感じているといいます。
昌徳丸 柳川拓哉さん
「年々漁獲量が減ってきていることを感じる。20年前に取れていた魚をみなくなったことも」
およそ400キロを水揚げしたこの日、今の時期はヘダイやカマスなどが多くとれる中、こちらに集められていたのはなじみのない魚ばかりです。
これらは漁獲量が少なかったり、認知度が低かったりして市場で取引されない未利用魚と呼ばれる魚たちです。網にも毎回このような魚が掛かりますが、これまで価値がない魚として多くが廃棄されていました。
柳川さんは漁獲量が減少し、とれる魚の種類も変化していく中、今とれている魚を積極的に利用すべきと考えました。
昌徳丸 柳川拓哉さん
「今まで利用してこなかった未利用魚に価値をつけよう。未利用魚がおいしいことを知ってもらうために活動している」
未利用業を地元で捕れる魚、ロコフィッシュとしてPRをしています。
ロコフィッシュばかりを詰めた鮮魚ボックスをインターネットで販売。
希望者には下処理をするほか、中には魚の名前やおすすめの調理方法を書いた紙も入れています。販売開始から1年が経ちましたが、今では全国から注文が来るようになり、出荷量も増えています。
その日捕れたものをその日のうちに発送するため、新鮮さもウリです。
昌徳丸・コーディネーター 福留慶さん
「一般的なスーパーだと魚が取れて3~4日後に店頭に並ぶ、鮮魚ボックスだと最短で翌日、関東だと翌々日には手元に」
今取れている魚をおいしく食べてもらうために。ロコフィッシュの取り組みはまだ始まったばかりです。
昌徳丸 柳川拓哉さん
「ロコフィッシュの販売や、名前を知ってもらうことに取り組めれば」