南さつま市笠沙町。きれいな海と海岸線が広がるこの場所。
港の桟橋のすぐ下、海底5メートルに沈んでいるのは・・・・焼酎です。
これは南さつま市の宇都酒造が仕込んでいる「金峰」。
ふるさとの美しい海に思いを馳せることのできる焼酎を作れればと今回、初めて海底で貯蔵させました。
(宇都酒造 宇都尋智社長)
「このエリア南さつま市っていう場所自体が、焼酎杜氏の発祥の地ということで、そんな場所である海の中で、(焼酎を)貯蔵してみたいと。海中というのは、外気と違って、温度が変化をしないんですね、一日スパンでは。その(温度が)安定した海中で、熟成をかけたらどうなるんだと」
海底は、安定した温度が保たれており、熟成効果が高いと言われています。
そんな海の底で熟成させた焼酎。いよいよこの日は引き上げの日です。
ダイバーが海の中に飛び込み、ケースを引き上げていきます。
「フジツボもちゃんとついていますよ。水も入っていないですね、全部大丈夫」
海の中で熟成された焼酎。
心配されていた海水の混入などもないようです。
(ダイバー・山口太吾さん)
「(笠沙の海は)外洋に面しているので、きれいな海ですね、透明度もよくて」
(海中の撮影をした 山口東洋一さん)
「なかなかいい感じの仕上がりになっていると思います」
宇都酒造では、今後、引き上げた焼酎を販売する予定です。
また、来年度以降も引き続き、海底で貯蔵する焼酎を作っていきたいとしています。
(宇都社長)「焼酎を通して南薩の海というのを感じてもらえるような商品・お酒になってくれたら」