鹿児島県姶良市加治木町。 桜島を望む海岸沿いにある調整池は、絶滅危惧種のクロツラヘラサギの飛来地で、冬には多くの野鳥ファンも訪れる場所です。 この貴重な環境を守ろうと、今年、新たに海岸に設置されたのが (海と日本プロジェクトin鹿児島 推進リーダー 柴さとみ)「海洋ごみを拾って自由にこの箱に捨てて帰ろう。訪れる人が増えれば、それだけ海がきれいになるというコンセプトでございます。」 「拾い箱」は単なるごみ箱ではなく、海に漂着したごみを入れる専用の箱で、2017年に与論町で運用が始まりました。 海岸を訪れた人が、ごみを捨てる場所に困らず、気軽にごみを拾い、いつでも捨てることができるように設置されました。 去年からは、鹿児島市、垂水市、南さつま市にも設置されていて、「拾い箱」の存在を知った地元住民からの要請で今回、姶良市にも設置されることになりました。 (拾い箱の設置を要望したサードプレイス にしきえ 南稔会長)「(調整池は)20種類以上の野鳥が遊びに来ている。クロツラヘラサギが越冬のときに遊びに来ている。」 「ごみひとつ気づいたときには、拾い箱に入れていきましょう。」 拾い箱の運用開始を記念して、地元の小学生や高校生、住民らおよそ40人が周辺で清掃活動を行いました。 よく見てみると、川や海から流れ着いたごみの他にも、この場所でごみになってしまったものもありました。 30分ほどの清掃活動で多くのごみが集まりました。 生き物たちのすみかでもある、海。 その海を守るため、誰でもいつでもごみ拾いができる拾い箱の取り組みが広がっています。