7月22日は「海の日」。様々な生き物に出会える奄美大島の海の魅力についてご紹介します。
鹿児島県本土の南西およそ380キロにある奄美大島。
エメラルドグリーンのサンゴ礁の海が輝き、クジラなどの通り道として、ウミガメの産卵地として、様々な表情を見せてくれる島です。
奄美市名瀬出身の興克樹さん、奄美海洋生物研究会会長の興さんは20年以上に渡り、サンゴの保全やウミガメなどの調査を続けています。
(奄美海洋生物研究会 興克樹会長)「サンゴや魚・海洋生物の種類などの調査や研究がなかなか進んでいなかった。調査やサンゴ礁保全が増えていったので、奄美の海のこと、自然のことについて調べてみようかなと」
奄美周辺の海では以前、サンゴが白化現象やオニヒトデによって大きなダメージを受けていたものの、近年は回復してきました。
興さんは、毎年6月頃にあるサンゴの産卵を見て、回復具合を確認しているといいます。
(奄美海洋生物研究会 興克樹会長)「産卵があって、ダメージを受けたサンゴに根付いて成長して回復していく。産卵は回復につながる第一歩。サンゴを守ることによって、養成の供給源として島全体、琉球列島のサンゴの回復につながるのではということで、注目して毎年のように産卵を見ている」
そんな興さんが奄美大島を満喫してもらおうと新しい奄美の観光資源としてアピールしているのが「ホエールウォッチング」や「ホエールスイム」です。
(奄美海洋生物研究会 興克樹会長)「ザトウクジラは冬の間に繁殖のために奄美にやってくるが、その数がだいぶ増えてきてホエールウォッチング事業も成り立つようになってきた。冬場の観光資源、地域資源としても保全しながら活用できるまでに成長した。」
様々な海の生き物と出会える奄美大島。
奄美大島は徳之島や沖縄島北部、西表島とともにまもなく世界自然遺産に登録される見通しで、注目度が高まることが予想されます。
しかし、奄美の魅力の1つである海の生き物を守っていくためには、興さんはまずは地元の子どもたちに価値を知ってほしいと話します。
(奄美海洋生物研究会 興克樹会長)「例えば島の子どもたちにサンゴだらけの海で泳いでほしい、ウミガメの産卵を見てほしい、ザトウクジラを間近で大きさと力強さを感じてほしい。体験というのは、本人たちの中に残るのでそういう機会を増やしてあげたい。」