鹿児島県本土から南におよそ550キロ。隆起サンゴ礁の島、沖永良部島です。
そんな沖永良部島で、サンゴ礁を保全・再生させようと取り組んでいるのが、地元のダイビングショップ経営者や漁師ら4人で活動している「知名町サンゴ礁保全対策協議会」です。
(知名町サンゴ礁保全対策協議会 東進一郎会長)「大きな活動としては、サンゴを守るためにオニヒトデ・レイシ貝の駆除。あとは、サンゴの成長状況を確認するモニタリング事業です。」
こうした活動を行う背景には海の変化があると言います。
(イセエビ漁師 福田仁之助さん)「獲物が少なくなった。体長の制限が条例で決まっているが、穫れるエビが少なくなってきた。」
(ソデイカ漁師 河本起世久さん)「ここにはIターンで来たが、12年前に来たときには、サンゴが少なくなってきたことが分かっていた。サンゴ礁は海を浄化したり、小さな幼魚がそこで守られている。」
この日、向かったのは知名町の田皆岬周辺の海。
今年から協議会として取り組み始めたサンゴの再生事業のためです。
海の中に潜り、折れてしまったミドリイシサンゴの一種を固定していきます。
10回に渡って行われた今回の植え付け、およそ100株を植え付けました。
(知名町サンゴ礁保全対策協議会 東進一郎会長)「サンゴが元気に育ってほしい。一度折れてしまったサンゴが復活して、産卵が見られればうれしい。(サンゴは)沖永良部を作ったものでもあるし、そこにたくさんの魚も生活して、その恩恵を私たち人間が受けていることを考えれば、サンゴは切っても切り離せない存在。」
美しいサンゴと美しい海を守るため、活動は続きます。