中村大湖さん「水生昆虫など小さな生き物たちは、水がきれいなことを示す指標生物になっているものもいて、『田上川はきれいな川』を示す指標生物が多いことがここ数年の僕の調査でも分かっています」
親子で川に入り、生き物や自然環境について学ぶ「田上川(たがみがわ)調べ歩き」が鹿児島市で行われました。
この講座に毎年参加している、鹿児島市の中学1年・中村大胡(なかむら・だいご)さんです。
中村さんは、海への熱い思いを持ち未来に向かって海を守っていく活動をしているとして、海と日本(にっぽん)プロジェクトから「海のキッズサポーター」に認定されています。
「田上川調べ歩き」には、小学1年から参加し、川の生き物の研究をしてきました。
中村大湖さん「とてもやりがいがあって、みんなと協力して魚をとったりするのが楽しくて、7年間楽しかったからまた継続してやっていきたい」
そんな中村さん。実はこの夏休みにある計画をしていました。
去年行われた「海のキッズサポーター全国大会」で出会った、滋賀県の中学3年生・黒川琉伊(くろかわ・るい)さんに会いに行こうというものです。
中村大湖さん「(黒川さんは)琵琶湖の魚についてすごく詳しかったり、絵が上手だったので、驚きました。琵琶湖で釣りをしたり、魚をとったりするという予定をたてている」
7月26日、朝7時。
中村さんは、滋賀県の琵琶湖にやってきました。
中村大湖さん「とてもわくわくしている。一緒に琵琶湖の調査ができると思うと。琵琶湖にしかいない固有種を調べてみたい」
待ち合わせ後、すぐに2人は琵琶湖に入水。魚を探し始めます。
いつも川で魚獲りを行う中村さん。びわ湖は少し勝手が違ったようですが、すぐに慣れ、黒川さんから教えてもらいながら、生き物の観察を行いました。
「アユだ!初ゲット」「入ったー」
「ヌマチチブかな?鹿児島の川でこれ捕まえたらヌシをつかまえたって感じだよね」
「きれい!(ビワヨシノボリ:琵琶湖固有種)」
アユやヌマチチブ、ハスなどのほか、ワヨシノボリ・ネジレモなど琵琶湖の固有種も見ることができました。
中村大湖さん「鹿児島の川にはいない魚がたくさんいて、見ごたえがありました。種類が全然違って、数もすごく多かったので面白かった。」
黒川琉伊さん「ちょっとの時間でしたけど、色んな魚が獲れたのでよかった。カメとれたんで。外来種駆除に一役買えた」
その後は、地元でもあまり知られていない絶景スポットへ。
山から見る琵琶湖や、源流である川での生物つかみを楽しみました。
海や川の生き物を愛する「キッズサポーター」同士の交流。
夏休みのよい思い出になったようです。