奄美大島龍郷町の秋名・幾里集落。毎年、旧暦8月の最初の丙の日にアラセツ(新節)行事という豊作を祈願する祭りが行われます。平瀬マンカイです。
祭りの舞台は浜辺です。
向かい合う大きな岩、神平瀬と女童平瀬で海の彼方から稲霊と呼ばれる稲の魂を呼び寄せるのです。
神平瀬には集落の平和を祈るノロ役をつとめる女性たちが。
女童平瀬にはクジと補佐役が登ります。
そして歌と手招きを交互に繰り返し、海の彼方ネリヤカナヤから稲霊を招きます。
この招く仕草をマンカイと呼びます。
祈りが終わると、ノロもクジも岩から降りて浜で踊ります。
秋名アラセツ行事保存会 窪田圭喜会長「さっきまで降っていた雨がなんとかやんでいただいて、これもやはりネリヤの国の神々様が応援してくれたんじゃないのかな?」
人々はごちそうを持って浜に集います。
自然の恵みに感謝しながら、酒を酌み交わし絆を深めるのです。