地球温暖化の影響で、海面が上昇し、陸地が侵食されるなどの影響が出ている、南太平洋の島国、キリバスとツバルの現状を考えるシンポジウムです。
世界海の日に制定されている6月8日、この日、鹿児島市のかごしま環境未来館であるイベントが開催されました。
『沈みゆく島国「キリバス・ツバル」の現状~鹿児島の私たちにできること~』と題して開かれたミニシンポジウムです。
日本キリバス協会代表理事で2000年にキリバス共和国に帰化したケンタロ・オノさんや、ツバルなど南太平洋の島々を撮影し、写真展や講演会を行っている遠藤秀一さんらが地球温暖化にともなう海面上昇など現状を訴えました。
オノさん「首都タラワの8割は2050年には水没してしまうだろうという予測が出ている。そしてキリバスにはもう現に住めなくなった村がある。これが地球温暖化の現実なんです」
遠藤さん「細長かったり粒だったりそういう島が輪っかを作って、その輪っかがツバルの国なんですが、こういうひとつひとつの島が無くなっていってしまえば、そのうち国が無くなってしまいますね。『沈む島国』と言われますけれども、沈む前にとっくになくなってきてしまっているわけですね」
パネルディスカッションでは活発に意見交換。
鹿児島の海ともつながっている南太平洋の島国の人たちに参加者は思いを馳せていました。
「地球環境というところがあまり身近に感じていないところがありましたので、今後を担う子どもたちなので、私たち親がどう自覚すべきなのかなぁというところをまず意識しなければと改めて思いました」
「地球温暖化には気をつけようと思いました」
地球環境を守っていくためには、ひとりひとりが今、何をすべきか、それを改めて考える1日となりました。
遠藤さん「海はやっぱり、僕の体の延長線上ですね。だからそういう海を絶対に汚せないですよね。大切にしてほしいと思いますし、僕も大切にしていきたいと思っています。」
オノさん「この鹿児島とキリバスの海はつながっているし、キリバスとアメリカ、中国、イギリスもつながっている。だから海は私たちを引き裂くものではなくて、つなげてくれるものです。