11月27日、鹿児島市のかごしま水族館で行われたのは「海ごみゼロ!ナイトアクアリウム」です。
このイベントは、夜に生き物たちの様子を観察してもらうとともに、世界で問題となっている海洋ごみについて広く知ってもらおうと開かれたもので、およそ40人が参加しました。
イベントでは、今年、海と日本プロジェクトが取り組んでいる鹿児島と山口が一緒に海洋ごみ削減を目指す薩長海ごみゼロ同盟にちなんで、鹿児島と山口から漂着物の専門家が登壇し、それぞれの地域の海ごみの特徴や海ごみとはどのようなものなのかについて話しました。
(鹿児島大学 藤枝 繁 特任教授)「吹上浜で拾うと鹿児島の住所(のごみ)がいっぱい出てくる。山口も多い、福岡・長崎なども多く、海外から流れてくるものばかりではなくて、自分たち、日本からもごみはいっぱい流れ出ている。」
(藤枝 繁 特任教授)「適切に処分したが、我々がごみとなるものを普段から扱っている以上”もれ”は出てくる。海岸清掃活動や、漂流しているごみを集める海面の清掃船、全部足しても海に出てしまったごみの3分の1しか回収できていない」
また、海の漂着物を入れる専用の箱「拾い箱」の発起人で与論町の池田龍介さんも登壇し、拾い箱を発案したきっかけや、継続すること、誰かと手を組むことの大切さなどを話しました。
(与論町 池田龍介さん)「1人の100歩よりも100人の1歩。特定のグループやイベントに頼らずに、みんなでちょっとずつきれいにしようと。1人からできることは必ずある。1人でやっても無駄だよと環境問題以外にも言われると思うが、そう思わない。ただ、1人だけではできない。いろんな人とつながって連携していくことで、できると思っている」
イベントの最後には、環境アート団体「色響」が、海岸で拾ったプラスチックごみで作った楽器を使い演奏を披露しました。
(参加者)「プラスチックごみのことを言われて、自分たちがこれから海の豊かさを作っていくと実感した」
(参加者)「ちゃんと(ごみは)ごみ箱に捨てて、これからの生活を見直して今後につなげたい」
(参加者)「作る責任と使う責任もある。しっかりと生活に生かしたい」
参加者たちは、夜の水族館を楽しみながら海洋ごみ削減に向けた意識を高めていました。