薩摩半島と大隅半島に挟まれている錦江湾。この錦江湾の海水を使って作られた商品があります。
その名も「海生まれ、山そだち・錦江湾 にしきの塩」
名前には錦江湾の「錦」とふるさとに錦を飾りたいという思いが込められています。
商品の開発者である黒江学さん。
3年ほど前から姶良市の山奥の自宅を改装した工房で塩作りを行っています。
黒江さん「おばあちゃんが奄美大島で塩作りをしていた話をお母さんから聞いていて、塩作りを始めたきっかけです。どこの海水を使おうかと思った時に、やはり自分が生まれ育った鹿児島、錦江湾。地元を大切にしたいという思いから錦江湾の海水を選びました。」
塩作りは錦江湾の海水を汲み取ることから始まります。1回で汲み上げる量はおよそ1000リットル。この海水を直径約1メートルの鉄鍋で4日間ほどかけてじっくり煮詰めます。
この時に出てくる不純物を取り除く作業が重要だと黒江さんは話します。
黒江さん「完成したときの塩の食感というか味ですね。仕上がりが変わってくるので気を使う作業ですね。」
その後、ろ過を繰り返すことでできるのがおよそ30キロの塩。食材のもつ本来の旨味・甘味を引き出すのが特徴で、加工や添加物を一切加えていない天然の塩。
また、こんな活動もしています。
黒江さん「塩作りをしていく中で、伝えていかなければいけないというそういう思いがあって、小学校や学童、地域の子供会などで、塩作りの話やおにぎりを作るワークショップをしたりとか、それを子どもたちと一緒にいろいろ語りながらさせてもらっています。」
塩作りを通して未来を見据える黒江さん。
「100年後の鹿児島」を自身のコンセプトにかかげています。
黒江さん「何か起業をするとか何かする時、近い目標をたてると思うんですけど、自分が100年後の鹿児島としたのは、やっぱり錦江湾というのは生まれ育った大切な海なので、塩作りを通して錦江湾が豊かになっていけば、みんなも平和になっていくし、これからもいろんな問題が無くなっていくと思って、あと錦江湾に教えられたことがいっぱいありましたので、恩返しもしたいなと思います」