レポート
2018.07.19

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み

うに丼まつりで知られる阿久根のウニ…ですが

深刻な環境問題「磯焼け」

ウニの生息する海を守る取り組み

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み鹿児島県阿久根市。東シナ海に面し美しい海の景色が広がります。
そんな阿久根の名物のひとつがウニです。
粒うににうみみそ、うに醤など様々な商品が作られ、特産品として多くの人々に味わわれています。

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み

ところがそんな海の漁場に今、深刻な環境問題が発生しています。
それは「磯焼け」といわれる現象です。

Q.磯焼けとは?

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み鹿児島大学大学院連合農学研究科 寺田竜太教授にお話を伺いました。

海の中には昆布やわかめ、ひじきのような海藻類の大群落「藻場」があるんですけれど、その「藻場」が様々な原因によって消失して、それが持続することを「磯焼け」と読んでいます。
鹿児島だけではなくて、全国各地で発生している深刻な海の環境問題です。

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組みウニのほかにも磯で暮らす様々な貝類も海藻を食べます。

生態系のバランスが良い時は問題ありませんが、これらの生物、特にウニ類が増えすぎてしまったことで、磯焼けが大きな問題となってしまいました。
対策も行われています。

藻場を守るための活動

藻場を守るために始まったウニの駆除。効果もあらわれています。

一方で莫大なウニの駆除費用や駆除したウニ殻の処理など、まだまだ問題は山積みです。
磯焼け対策に取り組む地元の水産会社もあります。

尾塚水産 尾塚優也さん「こちらが磯焼け対策の中から出来た商品になります。ウニ殻を焼成しましてウニ殻のカルシウムになっています。このカルシウムは石鹸に使っていたり、クッキーに入れたり、あとうちのウニの商品にも入っています」

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み駆除したウニ殻の微粉末でお菓子や石鹸を開発。驚きの着眼点です。
その活動が評価され、地球温暖化対策に取り組む企業として数々の賞を受賞しています。

深刻な環境問題「阿久根のウニ」の生息する海を守る取り組み

尾塚優也さん「昔は海藻がいっぱい生えていて、魚もいっぱいとれて、ウニ自体もいっぱいとれていたらしいんですけど、今、藻場の状況が悪いということなので、少しずつでも藻場が回復していってもらえれば、また昔みたいに戻るんじゃないかと、またいい魚たちがとれるんじゃないかと思っています。」

  • 尾塚水産
  • 阿久根市西目6675
  • 0996-72-0742
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