海岸で頻繁に目にする流れ着いたごみ。
特に多いプラスチックごみは、紫外線などで劣化すると5mm以下の小さな破片、いわゆる「マイクロプラスチック」となって海などに広がり、生き物などに悪影響を及ぼすと言われています。
(鹿児島大学 藤枝 繁 特任教授)「海にあるごみは、海に向かって投げたごみではなく、陸域から川を通じて流れ出るものが多い。風で飛んで行ったり、ゴミ箱からあふれたごみが側溝に流れ、川に流れ海に行くというように、陸域から漏れ出ているものが海のごみです。」
こうしたごみは、海に直接捨てなくても結果的に海に流れ出したものが多く、そもそも陸上で捨てる量を減らすことが大切です。
そんな中、特にプラスチックごみの中でも目立つペットボトルを減らそうと取り組まれているのが…
繰り返し使える容器に飲み物を入れて持ち運ぶマイボトルの取り組みです。
しかし、夏場は…
連日暑い日が続いていますが、このような日には持ってきていた飲み物が足りなくなってしまうことがあります。
そのような場合に役立つ場所が鹿児島県内にも増えています。
こちらはマイボトルに無料で給水ができる場所です。
JR鹿児島中央駅東口に今年4月にオープンした観光案内所。
鹿児島市水道局が環境に配慮するとともに、水道水の美味しさをPRしようと設置した給水器があり、無料で利用できます。
こうした取り組みは店でも。
鹿児島市の無印良品マルヤガーデンズ鹿児島では、冷水、常温の2種類の水を無料で提供しています。
(※新型コロナ感染拡大防止の観点から、8/19現在は給水サービスを停止中)
(給水器の利用者)「使い捨てではなくて、使い回しができるものをと利用している。ちょこちょこ水分とることは大事。」
(無印良品マルヤガーデンズ鹿児島 新吉 光さん)「プラスチックごみ削減の一環として、給水器を無印良品の一部店舗で設置している。天文館周辺で働いている方、年配の方、学生さんなどたくさんの方に使っていただいている。」
店では、マイボトルで水以外の物を飲みたい人のために、水に溶ける紅茶やジャスミン茶の粉末なども販売しています。
更にこんな取り組みも。
鹿児島市中町のお茶の美老園では、マイボトルへのお茶の提供を5、6年前から有料で行っています。
エコなだけでなく、香り高い本格的なお茶を持ち歩けると人気です。
(お茶の美老園 本店 比良 智子 副店長)「テイクアウト用のお茶もあるがそれとはまた違って、販売員が急須を使ってホットでもアイスでも茶葉を使って美味しく香り高いお茶をいれますので、ぜひご利用いただきたい」
じわり広がるマイボトルの利用と、それを支える取り組み。
プラスチックごみを減らして海の環境を守っていく第一歩となるかもしれません。