錦江湾の深海でエビの一種・テッポウエビの新種が見つかっていたことがわかりました。
この新種のエビは、鹿児島大学水産学部の大富潤教授と千葉県立中央博物館の共同研究で確認されたものです。
明治維新150年にちなんで、「サツマテッポウエビ」と名づけられました。体長はおよそ4センチで、近い種とは、はさみの長さなどが異なるということです。
大富教授によりますと「サツマテッポウエビ」は、錦江湾で毎月実施している底引き網の調査で2003年以降たびたび採取され、これまで見たことのないエビだったため、千葉県立中央博物館と共同で調べたところ、新種とわかったということです。6月14日付けで、ニュージーランドの動物分類学の専門誌「Zootaxa」に論文が発表されました。
「サツマテッポウエビ」は錦江湾の中央部、水深220メートルあまりの深海に生息しているとみられています。
大富教授は新種のエビが錦江湾で見つかったことについて、「鹿児島市街地の目の前にある錦江湾の深海にはまだ未知なる世界が広がっているのが魅力」と話しています。大富教授の研究室では、今年度からこのサツマテッポウエビの生態調査を始めているということです。